季節の香り『ガーデニア』
いま盛りを迎えている、くちなしの花。
ツヤツヤした瑞々しい緑の葉に、椿にも似た肉厚で純白の美しい花。
花びらに触れるとしとっと艶っぽく、なんだか色気を感じるお花です。
湿り気のある日本のこの時季に、しっとりと艶やかに、浮き立つように次々咲いていく季節の花。
トンがったかたちできゅっとつぐんだ蕾は、くるくるっと巻きあがっていて、
優雅なワルツを踊るスカートのように、ふわっと花開かせる。
日に日に次々と花開かせるその姿は、グリーンのダンスホールで白いドレスが踊っているダンスパーティーを2階から鑑賞してるみたい。
その花の香りは、
イランイランやユリやジャスミンに似た、えもいわれぬ甘くねっとりとした香り。
どことなく熱帯地域の花の香りも含みます。
だから、この時期の湿り気や熱気にも合う香りなのですね。
特に夜に香りは強くなるようで、雨上がりの夜道を歩いていると、
漂うその甘い香りに誘惑されるように、惹きつけられてしまうようです。
周りを取り囲まれ、
気がつけば、支配されているかのように。。。
雨に濡れた輝くような姿は美しく、
月の美しい夜にはさらに輝きを増し、青白く幻想的な輝きを放ち夢心地。
梅雨特有の湿り気も、なんだか心地良く感じさせてくれるよう。
この時期、街中至る所で出会う身近な花。
だから、くちなしの花の香りと言われてパッと思い浮かばなくても、
無意識で感じ取っていて、嗅ぐと懐かしさを感じるようなあたたかい気持ちになるものです。
濃厚すぎると感じることもあるその甘い香りも、
雨上がりには水分をまとって瑞々しさを増し、より艶やかな感じに。
湿り気が加わることで、濃厚な甘さのバランスが取れるみたい。
鬱陶なジメジメも、艶やかでしとやかな気分にしてくれる、
その花の佇まいと色香漂う香り。。。
アンティアンティの表現するくちなしの香りは、
キュッとつぐんだ蕾からふんわりと花開く瞬間、
雨上がりの瑞々しさをまとったフレッシュな花の甘さです。
花の香りだけでなく、その季節をまるごと表現したような、
それが生の花にはない、artisanの表現の力。
生の花のようであり、花そのものとも異なるような香りなのです。
季節の香りというのはあるもので、
その季節に咲く花は、やはりその季節に合っている。
その時季に、からだや心が求める香りなのかも知れませんね。
季節の花の香りをまとう。
贅沢で最高のおしゃれだと思いませんか?
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