限定発売の香水(開発者の気まぐれ話Vol.7)
『ブルーバイオレット香水 』
この香水の製作日を見ると、2003年のボトルに入ってたね。
自分の為に良いのを残そうと、ほんのすこしだけ残っていた。
バイオレットの花、においすみれは青紫色で、
朝に青い風が吹き、赤ちゃんの粉っぽいミルクに
ほんの少しだけお茶葉とライムが混ざったような香りがするの。
青色の香りと粉っぽさを表現するのは、
イリスの根茎から抽出される精油を使うのが大変良いが、
実際のところ青い香りになるまで最低5年の歳月がかかる。
幾度も冷凍、濾過を繰り返し、不要な脂肪酸を取り除くのだ。
ほんとにしつこくてなかなかとれないよ。
コレがなくなるとゴールデン色に澄んでくる。
ここまで待ってから、ブレンドが始まるよ。
最後に微調整したのは一年前で、
コレをコレクションとしてラボに残そうと決めてた。
お客様からの熱いご要望の声でバイオレットのオファーが来るたびに
なんとかしたいけど。。。。10年かかるし。。。
最後の10本だけだすよ。
ブルーバイオレットの香りを嗅ぐと、朝露に青紫色があせたような風に包み込まれ、
1920年代を想いおこすような時代にいる感じなのです。
まこと虫
追記:
※写真はイメージです。約10年熟成させているため、香水の液体色は本画像よりも
透き通った淡い琥珀色をしています。
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